「お待たせ。」

妻が俺の居る席に来た。
俺はインカムが外れていないことを気付かれないように確認し、2号の指示を待つ。
大丈夫なんだろうな? 2号・・・・・・。

「ああ・・・えっと・・・・・・。」

―イチゴパフェとココア!

「イチゴパフェとココア!」 「は? あなた、甘いもの平気だったっけ?」

俺はインカムから聞こえてくる2号の声に従っていく。

「ごめん、俺が悪かった。」
「何、急に。」
「全て君が正しい…、僕は…、地球の平和の為に…戦う中で…、大切なものを…、見失って…、いたのかもしれない…。 だからその…。」

すごいな、2号。俺はこんな言葉思いつかないぞ。

―ココアおかわり!

「ココアおかわり!」
「まだ来てないじゃない。」
「俺が悪かった!」
「なんなの、さっきから・・・・・・。」

「土下座しながらごめーん!」

言われたとおりに俺は土下座しながらごめんといった。
すると―どうだ! 妻が困惑してるではないか。

「ちょっと! わかったから、こんなとろでそんなみっともないまねしないで!」

なんだろう、効果バツグンっていうやつじゃないのか、これ。
流石だよ、2号。俺、お前のこと尊敬する。
感動した俺だったが、次の言葉がインカムから流れたものだから居てもたっても居られなくなった。

―アメリカに怪人が現れた・・・?

「何! アメリカに怪人が現れただって!?」

大変だ、でもなんだってアメリカなんかに怪人が?
そんなことを思っていると、妻の後姿が見えた。

「あ、ちょっと! 待って!」

そして、そのまま妻の姿が喫茶店から消える。
ああ、作戦は失敗した。そう落胆するのも束の間、もっと都合が悪いことが起きるのに気が付いた。
俺はカウンター越しに店員に話し掛ける。

「すいませーん! 今からパフェとココア、キャンセルしていいです・・・か・・・だめですよね、はい。」

困った。この2つ分の料金を払える金なんて持っていない。
2号に貸してもらうしかない。丁度、こっちにやってきているし。

「ねぇ、2号、お金・・・・・・。」
「おい! 新聞見ろ! 怪人だ!」

うん、さっき聞いた。でも俺は驚いてあげた。「アメリカ?!」と。

「俺は今すぐ向こうに向かう。」

そうだよな、怪人現るところにライダー参上! 懲らしめに行かなければ。

「じゃあ俺も!」
「お前は日本にいろ。」
「でも・・・・・・。」
「日本は誰が見るんだ。直ぐに帰ってくる。それじゃ。」
「わかった。」

俺の返事を聞くと2号は頷き、喫茶店を出て行った。
いや、ちょっとまてよ。

「ちょっと、お金!」

借りるつもりだったのに、その2号はもういない。
あれ、あいつ、自分の分の料金払ったのか・・・・・・?

「えぇ・・・? すいません、そちらで一日働かせてはいただけないでしょうか?」

結局、こうなるんだな。


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